And Q.

思ったことを書きます

厚い本をつくった

11月17日のCOMITIA150にサークル参加しました。

150回記念ということもあり、参加サークル数も会場になっているホール数ともにいつも以上に大きく、来場者数もものすごかったです。あと暑かった。。

そんなわけで自分のサークル「ラクエスク」も参加するにあたって絶対に新刊を出したかったんですよね。

新刊の候補としては2つ、プロットをずっと寝かせているプレシャス・オパールの5巻か、去年からチマチマ作業している総集編がありました。

ただ最近まともにペンを握っていなかったこともあり、手ならしも兼ねて総集編を作ることに。

プレシャスオパールの1と2は手元になくて、4も残り1冊だったので、3だけ即売会に持っていくのもなんか微妙すぎるので丁度いい機会だったと思います。

そして総集編出す時って続きも同時に出すことが多い気がしますが、それは努力目標ということで……。(叶いませんでした)

とりあえず1〜4巻のページを並べて、前日譚用のページを増やして、せっかくだから過去のマンガのリメイクも入れて……という感じでやりくりして124ページの原稿データができました。

1ページでも乱丁があったりしたらダメージがでかすぎるので何度も何度も原稿チェックをして入稿。できあがった本は会場発送にしていたので当日まで出来がわからず、先週はずっと緊張感を持って生活しておりました。DJは楽しくやった。

厚い!箱を開けた時は非常に感動しました。これで帰ってもいいかもと思うくらいに……。

そんなわけで、当日スペースまでお越しいただいた皆様本当にありがとうございました。

通販もやってますので、もしご興味あればBOOTHでお買い求めください。

rooandqoo.booth.pm

今日はいい機会なので収録されているお話を描いていた時のことを振り返ってみようと思います。あんまり覚えてないけど。

プレシャス・オパール1、2

ラクエスクの創作はそれまでは基本的にずっとふたりの世界だったんですが、世界観をもうちょっと深堀りしていくためにお友達キャラクターを増やそうとなったのが2016年の下旬。

1〜2巻に登場するキャラの外観と設定はほぼサクさんが固めてくれたので、彼らを紹介するようなお話を描くにあたってどういう構成にしようかと練っていました。

るー子は人見知りする設定があったので、るー子に一人ずつ会ってもらうことで人となりを知ってもらえればいいんじゃないか?と思いついたところから、プロットが出来上がるまでは結構スピーディに進められてた気がします。

あとはネーム作業から完成まで黙々と……途中メリーちゃんの話についてはサクさんがネーム切ってますが……2巻の集大成としてモナちゃんのライブを描いて……ってな感じで1、2巻は気合で完成させました。

プレシャス・オパール3

テンちゃん登場回です。

テンちゃん誕生のいきさつは コミティア147出た - And Q. に描いた通りなんですが、2巻から3巻の間って実時間で3ヶ月もないんですよね。

それくらい「テンちゃん描きてぇ〜!」っていう衝動が強くて、熱量のままにプロット書いてたんですね。今考えるとすごい。

ライバルポジ、であることはすぐ決まったので、あとはライバルらしく対決とか、仲直りとか、そういうエピソードを中心に据えつつ、その前後の展開を加えたような感じですね。

冒頭でるー子とドミノが「一人前」について話すところとかは、妖精たちが生きる目的にちょっと触れられたような気がしていて気に入っています。

周りの人達は何を知っていて、ルーアンドクーは何を知らないのか…?というところは今後もちょっとずつ触れていきたいなと思っています。

あと最後のメリーちゃんのセリフはCrimson Raincoatの出来事を示唆しています。

プレシャス・オパール4

4巻のあとがきにも書いたんですが、この時自分の中に「イタチ科」ブームが来ていて、モナちゃんのモデルであるカワウソもイタチ科じゃん!ということに気づいてしまってからはもう大変。

なんとかこのイタチ科コンビを絡ませたい!という欲望が形になったのが4巻です。

そこを前提にしつつ、これまでよりも夢の世界のディテールを膨らませられるように街以外の場所も登場させたりと若干チャレンジング(自分比)なことをやっていますね。

4巻を頒布したのは2018年の夏コミですが、翌年に発行した「Flowers Unfold Re:Bloom」に描かれている花畑が4巻の「不思議な花畑」なんですね。

るー子とくー子が「心当たりある」と言ったのも、そこに行ったことがあるからで……という誰も気にしないような作品間の繋がりを持たせるのが好きすぎますね。前巻のメリーの件といい。

今後もそういうことはやっていくと思います。好きなので。

ウィー・アー・ノット・アフレイド

初出は2014年に発行したマンガアンソロ誌「クリノクロア」です。

自分のキャラクターのマンガを人に描いてもらうなんてえらい贅沢なことを10年も前にやっているという事実にゾッとします。今だったら恐れ多くて無理かも。

「描いてもらうばかりでなく自分でも描くべき」という至極当然な発想で描いた当作品ですが、クリノクロア1巻はもう手元にない割には割とルーアンドクーの根底にあるものっぽいものも描いているので、せっかくの機会だし総集編に入れちゃおう、ってことでリメイクを収録するに至りました。

リメイク自体はコロナ禍の暇な時期にチマチマ進めていたんですが日の目を見ることができずにいたので、今回描き切ることができて本当に良かったです。

あとさすがに10年経つと絵柄も良くなってるなという実感も得られました。もっと描けばもっとうまくなれるんだろうなぁ。

ちなみにタイトルの元ネタはこの曲です。時代〜〜〜!!

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プレシャス・オパール 4.5

もはやいつのコミティアだったのかも思い出せないのですが、「ルーアンドクーの設定本的なのを作りたい」と思い立ったものの全然うまくいかず、苦肉の策?でコピ本を作ったのがもともとの4.5でした。

4.5の中身は白紙に書き殴ったような形式で、今見返すと本当に恥ずかしい出来です。

総集編を作るにあたって一部設定資料のようなものはくっつけたかったので、内容を一部抜粋して整えたものを収録。

もう一冊総集編が作れたら、メモの続きも載せたいですね。

Prequel

prequelは「過去を描く続編」という意味です。そのまんま、プレシャス・オパール1に続く過去を描いたものです。

1巻の「くー子、ちょっと聞いてよ」という始まり、割と気に入ってはいるんですが、ルーアンドクーのことを何も知らない人がこれを読んでもなんのこっちゃすぎる!というのが悩みとしてあったので、前日譚を加えることで少しわかりやすくなるんじゃないかな?と思って描き下ろしました。

結果さらにわからんことになってそうな気がしており、なんというか作劇力の未熟さを痛感します……。

おわりに

厚い本マジでいい!うれしい!ので、2冊目も作れるようにプレシャス・オパール 8まで頑張ろうと思います。

半分冗談で半分本気です。手段が目的になってるのは良くないですからね。